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音響ホログラフィソフトウェア

測定面に平行なあらゆる面について、色分けされたサウンドマップを計算します。音圧、音響インテンシティや粒子速度などの音場プロパティを使用します。低周波数領域においても騒音源分離機能を維持します。

問い合わせ・見積依頼

音響ホログラフィシステムは、試験対象物近傍の複数のポイントで測定した値を使用して高精度なマップを作成します。これには手持ち式マイクロホンアレイ、固定式アレイ、またはロボット制御のマイクロホンアレイを使用します。この方法を使用すると多くの測定ポイントで測定値を同時に収録することができるので、従来の音響インテンシティの方法と比べて測定時間を短縮化できます。 

測定結果のマップは、サウンドレベルを試験対象物の騒音源位置を中心として広がる色付き等高線で表示します。これらのサウンドマップは、画像や動画の上に重ねて表示でき、簡単に試験対象との関係を見ることができます。ソフトウェアは、騒音源の強度や指向性など音場の様々な特性を計算します。コンフォーマルマッピングオプションを用いると試験対象物の形状に沿った測定が可能となり、一連のパッチ測定値を使用して、試験対象物の3Dモデル上に3Dの騒音マップを作成できます。ユーザーは、過渡現象が発生している時の個々のポイントの音を聞くことができます。 

使用事例

  • エンジンやパワートレインなどの車両コンポーネントの詳細な騒音マッピング
  • 白物家電、事務機器、重機械などの製品全体の騒音マッピング
  • ドアのシールの音響リークの分析
  • 小さめのアレイを用いた自動化されたロボット測定プロセス
  • 過渡騒音イベントを詳細に測定 

ブリュエル・ケアーが特許を取得したホログラフィのアルゴリズムであるSONAH(統計的最適化近距離場音響ホログラフィ)により、従来のNAH(近距離場音響ホログラフィ)よりも分解能が向上し、一度に測定対象物全体をカバーしない小型のマイクロホンアレイでも正確にマッピングできます。またSONAHを用いると長方形でないアレイも使用できるため、アレイの選択肢が広がり、高周波の測定や移動音源の測定も可能となるよう、ビームフォーミングの機能も併せ持ったコンバインドアレイを作成することができます。 

機能

  • 低周波数から中周波数(100 Hz~2 kHz)
  • 音圧、音響インテンシティ、粒子速度と音質メトリクスのマッピング
  • 副次的な騒音源の音響パワー寄与分析
  • 時間領域、RPM領域、および角度領域の平均化による過渡現象の分析
  • サウンドマップがオブジェクトの形状に沿うコンフォーマルマッピング
  • 音源マップと対象物写真を重ねたアニメーション表示を含む直感的なドキュメント化
  • 音場の空間変換(STSF)

追加機能

  • ブリュエル・ケアーのワイドバンドホログラフィオプションを追加すると周波数範囲を拡張でき、一回の測定で広い周波数範囲において良好な音響パワーを推定できるため、高周波数領域について別途ビームフォーミング測定を実行する必要がありません。
  • 等価音源法(ESM)に基づいたプロキシマルホログラフィオプション(BZ-5963)を用いると、一回の測定で試験対象物の形状に沿ったコンフォーマルマップを作成できます。全ての信号を同時に収録しているため、三次元騒音マップの過渡計算を実行できます
  • ロボットポジショニングシステム(BZ-5370)は、全自動測定で再現性を保証します

音質メトリクスの計算、過渡測定、パネル寄与、インテンシティ成分分析、In-situ吸音測定などを含む追加オプションの詳細についてはアレイ音響オプションを参照してください。